猫が吠える

我輩は猫である。名前はみずき。

2016年を振り返る

概ね満足

 今年は良い1年だった。尻上がりに良くなる年だった。
 2月に子どもを産んだ。もうすぐ11か月になる我が子は、日に日にどんどんかわいくなる。
 8月に28歳になった。今年はプレバースデーシンドロームにならなかった。なってる余裕もなかっただけかもしれないが、健康的だ。
 8か月間育児だけをして、10月から娘を保育園に入れて仕事を始めた。右も左もわからなかった仕事にも慣れてきて、ほんの小さな狭い範囲についてだけは、私が一番詳しいと言えるようにもなった。娘はとても楽しそうに保育園に通っている。

来年

 来年は定期的に運動をし、早いうちに引越し、正社員になりたい。
 運動については、仕事は在宅、保育園の送り迎えは車、買い物も生協で、家と駐車場の行き帰りの歩きぐらいしか身体を動かすことがないのでそろそろやばい。
 引越しについては、気に入った保育園に通わせつつ仕事の時間を確保するために。保育園移転の話があるので、それに合わせて。それに、今の家は安さだけで選んだだけあって住民の質が本当にどうしようもなくクソなので、こんなところでかわいい娘を育てたくない。大人の精神衛生にも良くない。
 正社員については、引越と保育園移転によって家から保育園までが近くなれば正社員として働けるだけの時間は確保できるだろうという見通し。あとは実力をつけて正社員にしてくださいとお願いするのみ。


 それから、もうちょっと外に出て、友人と食事をしたりお酒を飲んだり、数回ぐらいは飲み会にも参加したいなあ。今よりさらに田舎で何もないところに引っ越す予定なので友人に会うのも都会に出るのも時間とお金がかかるけど、それでも田舎から出ないダサいオバサンになってしまわないよう努力をしよう。


 精神的な面でいえば、もっと大らかで朗らかな人間になりたい。そのためにはまずなによりお金が必要。やはり仕事を頑張らねば。お金によって不快なものを遠ざける必要があるし、安いものを求めて行く場所にはそれなりの人間が集まっているのでいい思いはできない。ものに高いお金を払うというのは、接する人間を選別するということでもある。安い金しか出せないクソな人間とは関わりたくない。もちろん大事なのはお金だけじゃないけど、お金でだいぶふるいにかけられる。叶姉妹があんなに大らかなのは、そうやってふるいにかけた世界で生活しているからだと思うんだ。


 娘は来年の今ごろ、立って歩いて走ってるだろうししゃべってるだろうし、今よりずっとラクに意思疎通もできて、かわいいんだろうなあ。ちょっと反抗してきたりもするかもしれないなあ。2歳手前の人間の子どもがどんなふうに成長しているのか、想像つかないなあ。楽しみだなあ。

その他

 エンジニアっぽいことを書いておくと、今年書いたコードは682行でした。Go言語。少ない。あとシェルスクリプトをちょろっと書いたりもした。来年はもっとたくさん書こう。


 なんだか私にしてはめずらしく、来年に向けて前向きで明るくポジティブな気持で年の瀬を迎えている。
 そういえば何年か前に受けた占いで、午年と未年の運勢が悪いと言われたな。去年と一昨年だ。その通りだった。そして今年はそこから抜け出して、良い一年になったな。来年はもっと良い年にしよう。

仕事と子育てと家族と

はじめに

 10月から娘を保育園に入れて仕事を再開した。そのあたりのことを書こう書こうと思ってるあいだにもう12月。
 ちょうどおもしろそうなアドベントカレンダーを見つけたので便乗して書いてみる。「夫と娘を愛するITエンジニア」として。


 【その2】妻・夫を愛してるITエンジニア Advent Calendar 2016 - Adventarの12日目の記事です(その1はこちら→妻・夫を愛してるITエンジニア Advent Calendar 2016 - Adventar)。


 カレンダーから来たひと向けにとても簡単に自己紹介すると、私は28歳女性で、結婚4年目で、2月に第一子を産みました。
 夫婦と10か月の娘、そしてたくさんの爬虫類たちと一緒に暮らしています。

夫を紹介しよう

 私の夫は@higebu です。
 前職の先輩で、毎週金曜日に朝までグダグダと飲んでカラオケしているうちに仲良くなった、インフラエンジニアです。
 前職の先輩なので、結婚当初は一緒に通勤したりもしました。私はその後すぐ退職してしまい、夫は今年の夏、転職しました。


 転職前から週に何度か在宅勤務をしていましたが、転職後はほとんど家で仕事するようになりました。
 ふと見ると黒い画面でなにやらプログラムを書いていて、楽しそうだなーと思っていました。私は育児をしながら家事をする日々でしたが、だんだんだんだんと早く働きたい気持になってきて、いいなと思ってた認可外保育園に入れそうな目処が立ったこともあって、再就職をしようとしていたところでした。夫のチームが人手不足だと言うので、私じゃだめかなー、採用してくれないかなー(チラッチラッ と言ってたら、業務委託で仕事させてもらえることになりました。
 ということで、夫婦同じ会社の同じチームで同じ仕事をすることになったのです。そう、1社目に続き2社目も同じ会社なのです(私は社員ではないけど)。
 私は個人事業主として仕事をいただき、自宅で働いています。会社とのやりとりは社内slackまたは夫経由なので出社の必要がありません。一部屋に大きな机をドーンと置いて、二人隣同士でPCを広げて、REALFORCEトラックボールを並べて黒い画面を開いています。

我が名は、交際相手によってエディタが変わるマン

 というぐらい、とくにこだわりもなく、大学生のころからプログラムを書いたり書かなかったりしてきました。仕事でコードを書いたことはほとんどありませんでした。今は、難解な英語のドキュメントを読みながらVimでGo言語を書いています。ネットワークエンジニア、なのかな。
 10月に仕事を始めてから、まずは錆びついた脳味噌のリハビリから、そして新しい言語といままで触れたことのない分野の勉強、ようやく実装。隣の先輩(夫)に質問し放題なのでなんとかやれています(それを考慮されて、私の報酬は少なめになっているらしい)。

夫とは戦友

 そんなかんじでゆるゆると働いているように見える我が家ですが、毎日の生活は戦争のようです。
 先述の保育園、わざわざよさげなところを選んで入れたので、難点は家から遠いところです。ドアtoドアで50分ぐらいかかります(!)。送り迎えそれぞれに2時間ずつぐらいかかります(!!)。だからそれに圧迫されて仕事やその他の時間が削られるのです。
 朝は娘の送りと家事とかわいい爬虫類たちの世話を分担、それらが終わったら仕事部屋に入って仕事を開始。お昼は私が作って一緒に食べて、夫が片付ける。夕方になると夫は娘の迎え、私は家事と夕食作り。娘が帰ってきたらみんな一緒に夕食をとり、お風呂に入れたり寝かしつけてから怒涛の家事タイム、それが終わったら、仕事に戻ったり戻らなかったり、という生活です。夫は、家事も育児も「手伝う」というレベルではなく、同じようにやってくれています。私は収入半分ぐらいなのに。
 忙しがるのは嫌いだけど、なかなかハードな生活です。


 そして仕事も、なんだかとても難しいことをやっています。夫にとっても初めての仕事、私はさっぱりわからないようなところからスタートです。あれこれ必死に調べながら、質問しながら、たまには私のほうが質問に答えられることもでてきたりして、なんとかかんとか進めています。


 夫とは、生活を回しながら難解な仕事を倒していく戦友のよう。娘を抱きながら荒波を乗り越え進んでゆくのです。
 家族3人、なかなか悪くないチームワークで生活できるようになってきたと思う。
 そしてこの生活は、気の合う夫とかわいいかわいい娘のおかげで本当に楽しい。

子育てエンジニア

 世の中の多くの子育てエンジニアが感じていると思うけど、子どもがいると勉強の時間を取ったり毎日遅くまで働いたり勉強会やイベントに参加したりするのは難しくなります。女性の場合、妊娠出産でしばらくブランクができるので、会社によっては大きなプロジェクトに関われなくなったりするという話も聞きます。私の場合は業務委託なので、次妊娠出産しようと思ったら産休育休などなく、完全に無職になってしまうので不安もあります。
 でも、それでも子どもがいるというのは本当に良いものです。はやく次の子がほしいし、あと2人ぐらいは産みたいと思ってます。
 子どもがいると強制的に規則正しい生活になるので、プログラム書いてたら朝になってたみたいなこともなく健康に過ごせます。煮詰まりすぎることもなく、バランス良い生活ができます。子ども・家族との時間がなにより大切だから、メリハリをつけて仕事を頑張れます。仕事の疲れは子どもに癒やされ、育児の疲れは仕事で発散できます。


 夫とは、今日保育園でこんなことがあったらしいよ、こんなことができるようになったよ、ところであそこの実装はこういうふうにしたほうがいいと思うんだけど、と、家庭も仕事もないまぜになった会話をしています。娘が大きくなったとき、こんな会話にどうやって参加してきてくれるのか楽しみです。どんなふうにコンピュータやインターネットに出会い付き合っていくのか楽しみです。今は、ハイハイしてルータに近付き、LANケーブルをなめようとして引きはがされています。それを見た夫が、小学生になったらルータ買ってあげるからね、なんて言ってます。


 こうして子育てしながらエンジニアをしている生活、本当に楽しい。
 愛する妻・夫がいて、愛する言語なりエディタなりがあって、十分に幸せだと思ってるエンジニアのみなさん、子どもはいいぞ。

最後に

 なんだかあんまり惚気ていないような気もするけど、アドベントカレンダー、明日は夫です。

『君の名は。』

 観てきました。
 去年公開が発表されたときから、産後だし観に行けないだろうなとは思っていたのだけど、やっぱりどうしても観たくて、授乳のあいだの上映に行ってきました。
 行って良かった。家事と育児に追われて乾いていた心が潤う時間でした。ときどきでも良い作品に触れないと人間らしい心が失われていくわ。


 もちろん、ただ「映画が観られて良かった」ではなく、新海さんの作品を、『君の名は。』を、観られて良かったわけで。
 一言で言うと、最高だった。ほんとにとっても良かった。新海誠RADWIMPSを愛する私には、つねに鳥肌が立つような映画でした。
 以下感想を書くけど、ネタバレ気遣わずに書くので読みたくない人は読まないでね。

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娘、生後半年を迎える

 8月8日で娘が生後半年を迎えました。

5か月目の記録

  • 寝返りを左右どちらもできるようになった
  • 寝返りをして、足を触ったりなめたりして、自分の身体の輪郭をほぼつかんだ様子
  • うつぶせから、目の前におもちゃがあると進みたそうな動きをする
  • 何にでも興味があって、触りたくて、身体をよじって手を伸ばして掴もうとする

 そのせいで、おっぱい飲むのに集中しなくなっている

  • 親の食べているものには特に興味があって、食べたそうにしている(=離乳食準備OK)
  • 日焼けしてしまった

 とくに足が。私が焼けないで赤くなるタイプだから焼けないと思ってたが、夫に似て黒くなるタイプのようだ。

  • 一人で寝られなくなった

 前回4か月めの記録にも書いたように記憶力がついて目の前に親がいないと泣くようになった。以前はお話をしておやすみを言って寝室を出れば一人で寝入れたが、それができなくなってしまった。
 しかし目の前にあるものだけでなく、「無い」状態を認識できるようになっているというのはすごい進歩だと思う。

  • 隠されたものは、無くなったわけではないとわかっていそう

 タオルなどでおもちゃを隠すとタオルをどけようとする。目隠しをして視界を遮ると首を伸ばして覗き見ようとする。

  • 子どもに遊んでもらうと楽しそう

 散歩してるときに友達になった近所の小学生に、いないいないばあしてもらったり話しかけてもらったりして、とても喜んでいた。大人より、年の近い子どもに遊んでもらうほうが楽しいだろうし、家で親とばっかりいるんじゃなくて外に出ていろんな人と遊んだほうがいい。私が頑張ってもうちょっと人のいるところに出掛けないと。

  • キラキラしたものが好き

 水の入ったコップとか、光の当たったビニールとか。なのでペットボトルに水を入れたものをあげたら怖いぐらいの食い付きで遊ぶ。

6か月を迎えて

 ここまで風邪もひかず、病気やケガや事故なく元気に育ってきてくれて嬉しい。
 生まれたときから身長も体重も大きかったが、さらにすくすく育っている。体重8.5kg, 身長72cm. ほぼ母乳のみで体重は2倍以上に、身長は20cmも伸びた。すごい。赤ちゃんの身体って、人間の身体ってすごい。
 身体だけでなく、精神面も順調に発達、成長してくれている。赤ちゃんらしく泣くことも、かんしゃくを起こしたように怒ることももちろんあるけど、いつもニコニコと笑顔を見せてくれて、あやすと声を出して笑うし、なにか伝えようとあーあーうーうー話し掛けてくれるし、欲しいものに手を伸ばし前に進もうとする意欲もある。


 娘の顔を見るたび、はあーかわいいなあ、と思う。我が子というのはこんなにもかわいいものなんだなあ。これからどんな子どもに育っていくのか、どんな人生を送るのか、とても楽しみ。楽しく幸せで、好奇心と意欲にあふれた人生であってほしい。

28歳になる

 8月4日で28歳になります。
 母になってから初めて迎える誕生日です。


 以前精神をこじらせていたころは、毎年誕生日前になると精神状態が不安定になる、誕生日前症候群とかPre Birthday Syndoromとかいうやつになっていましたが、今年はそんなことありませんでした。そんなことを気にしている暇がなかったというか。
 母親になると、本当に自分の誕生日を忘れてしまうようになるのかもしれない。

なりたい大人となりたくない大人

 28歳っていうと、もう立派なアラサーというかんじがする。油断しているとすぐオバサンである。いつまでも「女子」だとかいうつもりはないけど、まだオバサンになってしまいたくもないので気をつけないと。


 子育てをしながらも、自分のことを気にかけて、自分のために時間やお金や労力をかけられる余裕を持っていたい。いつもスッピンでボサボサの髪で似合ってもいない年相応でもない服を着たオバサンになりたくない。
 夫と娘といつも笑って過ごしていたい。ちっちゃなことでイライラしてたくない。
 周りのひとを大切に、友達とちゃんとつながりを維持できるようになりたい。一人でいるほうがラクだから〜めんどくさいから〜って周りをはねつけて切っていくスタイルはやめたい。
 就職して自分でお金稼ぎたい。夫に稼いでもらったお金をいただく生活を卒業したい。これは今年中に達成できるはず。しなければ。
 子どもたちと一緒に遊べる体力と気力がある、ちゃんと体を動かせる大人でいたい。子どもの体力についていけずちょっと離れて見守るしかない親になりたくない。


 なりたくない大人のほうに近いのでなりたい大人に近づけるよう努力しよう。

ほしい者リスト

よろしくお願いします。
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娘0歳4か月の記録

娘が5か月になったので、4か月めの記録と考察を。

箇条書きにて

  • 授乳間隔は4時間

 4か月になるすこし前から、3時間おきのリズムが合わなくなってきたので4時間おきへ移行。
 6時、10時、14時、17時に授乳、18時にお風呂、お風呂から上がったら就寝、22時に寝ながら授乳、そのあとは朝まで8時間寝る、というリズム。急成長期がきて、それでは足りなさそうなときはお風呂上がりの19時ごろにも1回授乳を足す。授乳と授乳のあいだは、なるべくしっかり体を動かして遊んだり、外に出たりしてから昼寝。

  • 首すわりがまだすこし不安

 引き起こし(仰向けに寝ている状態から手を引っ張って体を起こす)をしても頭がついてこない。一般的には首すわりは3か月ごろなのだけど、5か月に入っても不安定なのはかなり遅めだと思う。大事に大事に扱いすぎたかもしれない。それと、他の赤ちゃんを見るとみんな頭が小さい。うちの子がたっぷり肉をつけてほっぺがプクプクなのもあるけど、そもそも頭蓋骨が大きいように思う。首すわり遅いのはそのせいもあるだろうと思っている。
 ちなみに、首が「座る」と思っている人がたくさんいるようだけど、首は座らないからね。据わる、だからね。

  • 寝返りマスターしてしまった

 発達の順番としては、首すわり→寝返り、が正しいんだけど、首がしっかりしないまま寝返りに成功してしまった。ずっとコロコロ転がっているわけじゃないが、やる気があれば、自力でしっかりスフィンクスのポーズになれる。

  • 朝起きると布団から脱走してる

 以前は90度ぐらい回転しているだけだったのが、最近では縦横無尽に移動している。小さい赤ちゃん布団からはもうとっくにはみ出している。

  • 手はずいぶん発達して、親の手も、大きいけど自分のと同じ手だと認識してる様子

 親指でものを掴めるようになり、おもちゃをしっかりと掴んで口に運ぶし、両手で協調した動きができる。親指を他の4本の指と対立させられるのはサルと人間の違いだそうで、ちゃんと人間に進化しているのだなと実感。
 親が目の前で手本を見せれば片方の手からもう片方の手におもちゃを持ち替えられる。両手でおもちゃを持っているときにもうひとつのおもちゃを見せると片手を離して掴みにくることがある。両手がふさがっているときにもうひとつおもちゃを見せると、一つを手放して3つめをつかみにくることがある。親が目の前でグーパーして見せると真似してグーパーする。

  • 足も発見した

 手で足の先をつかむ。お風呂で浮かんでいるときに目の前にあるものが自分の足であると気付いた様子。操れるようになるのはまだ先。だけど、足を触りながら体を動かすことで、だいたいの体の輪郭を知っていくはず。

  • ウンチはだいたいオマルで出す

 「EC(エリミネーション・コミュニケーション)」とか「おむつなし育児」とかいう手法。新生児でも排泄の感覚はあるしコントロールもある程度できるが、大人の都合(汚されたくない)でオムツで排泄させることで、その感覚を忘れてしまっている、それを忘れさせないようにしよう、というやり方を知って少しずつ実践。オシッコは難しくてまだ日に1回くらいしかオマルで出させてあげられていないけど、ウンチはほとんどオムツでしなくなった。
 これについてはまた別の記事を書きたい。

  • 目の前にないものをちょっとのあいだ記憶できる

 「いないいいないばあ」で笑うようになったということ。目の前にあった親の顔が隠されても記憶していられるようになったことで、それがまたすぐ現れると笑うんだそうだ。ただ、同じ理由でだと思うけど、親が見えなくなると泣くようになった。

離乳食いつから始めるか問題

 今の厚生労働省の指導では、5〜6か月で、赤ちゃんの体と気持の準備ができていたら離乳食を開始しましょうということになっている。周りを見ても、本を読んでも、だいたい5か月になったらすぐ始める親が多いように思う。でも先に書いたように娘は首すわりがまだ不安なので、もうすこし様子を見ることにする。
 WHOのガイドラインでは6か月になるまでは母乳以外与えない、となっていて、どうして日本は1か月早いんだろうと疑問に思っているのだけど、まだ調べてない。進め方についても日本では十倍粥をすりつぶしたものからとされているけど、WHO的には、母乳の栄養が足りなくなるから母乳以外のものを摂取するのに母乳よりカロリー密度の低いものをあげてどうするんだと言ってる、という記事を読んだこともあり(そもそもWHOは乳を離れるための「離乳食」とは言わず、母乳で足りなくなったエネルギーや栄養を補給するための「補完食」と言っている)、なにが正しいのやらと迷いつつまだあんまりちゃんと調べられていなくて自分のなかで納得がいっていない。離乳食の進めかたについては、3つほど講習を受けたし本も何冊か読んだけど、もうすこししっかり多方面の知識を仕入れて自分なりに納得したいところ。アレルギーについても、科学的に根拠のない古い俗説が、ミルクメーカーがやってる離乳食教室でまで指導されていたし。

育児は難しい

 離乳食に限らず育児全般に言えることだけど、いろんな説や主張があって、なにが正解か不正解かもよくわからないままで、選択の結果が良かったのかどうかも確かめようがなくて、難しいことだらけだ。多くのひとはとくに疑問も持たずにみんながやってることをそのままやっていてそれで問題なく育っているのだけど。だけどちゃんとした知識を得ることでより良く育ったり、無駄な苦労をせずに済んだりするのならそちらを選択したい。
 元来のオタク気質が幸い(災いかもしれないが)して、広く知識を収集して、実践、観察して研究するのがとても楽しい。

書きたいことメモ

 近いうちに以下のことについてもまとめて記事にしたい

  • 離乳食の開始時期や始めかた、進めかた
  • 「おむつなし育児」(と「自然派育児」)について
  • 赤ちゃんと人間らしさについて思うこと

娘が低月齢期を卒業した

 2月に第一子である女児を出産して、低月齢といわれる時期(3か月まで)を卒業した。
 いろんな出来事や感情を書き残しておこうと思っているうちに日常に追われて4か月も経ってしまったけれど、今のうちに書いておきたい。


 我が子はほんとうにかわいい。
 まさに「目に入れても痛くない」ぐらい。

小さな生き物がやってきた

 前回のブログにも書いたけど、生まれたときは、想像していたより大きくて、色白で、かわいらしい、人間らしいと思った。
  でも、赤ちゃんなんて周りにいなかったから、どう扱っていいのかわからず、触れるのもこわかった。壊れてしまいそうで。入院中は、授乳やオムツ替えのほかはほとんどさわらなかった。コットに寝かせていた。今思えばもったいないことをした。やっぱり人間というより生物であり、生命のかたまりだった。
 退院してきてからは、この子を守り育ててやれるのは私と夫しかいないのだという当たり前でとても大きな事実にようやく気付いた。目の前の生物は、寝て、泣いて、飲んで、排泄するだけ。ただただ「生きて」いるだけだった。私はその生物を生かすために、昼夜問わず抱き、あやし、授乳し、オムツを替え、その合間に自分の生活や家族のための家事をする生活になった。
 辛かった。
 産後のホルモンの急激な変化と身体的ダメージ、昼も夜もない生活と、なぜ泣いているのかわからない小さな生き物によって私の精神状態はグチャグチャだった。わけもわからず涙が出てきたり、夫にあたったりした。それでも夫は文句も言わず助けてくれたので感謝している。
 ただ、そんな辛いなかでもこの小さな生き物はすべてがかわいくて、愛しくて、大切だった。「愛してる」や「好き」とは違う「愛しい」という感情を、このころ人生で初めて味わったように思う。

生物から人間へ

 おそらくこの子は育てやすい子なのだろうと思う。入院中からあまり泣かず、よく寝る子だった。それでも、母乳をあげてもあげてもすぐにまた求めてきたり、なにをしても泣きつづけたり、寝なかったりして、ゆっくりお風呂に入るとか夫婦そろって食事をするとか、そんなことはずっとできなかった。赤ちゃんがどうして、何を求めて泣いているのかわからないのが辛かった。こんな生活がいったいいつまで続くのだろうと途方に暮れた。
 1か月検診が終わったあと、夫に娘を見ていてもらって図書館に行って育児書を何冊か借りてきた。産後初めての自分のための時間だった。すこしでも暇があったら寝たいところだったけど、それ以上に、この秩序のない生活をどうにかしないと心も身体ももたないと思って、空いた時間を見つけては本を読んだ。

トレイシー・ホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全

トレイシー・ホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全

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 たまたま図書館にあったから読んだ『トレイシー・ホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全』にはずいぶん助けられて、その後自分でも購入した。ここで紹介されている"EASY"という、赤ちゃんとの生活のリズム作りのやりかたは私と娘にとても合っていたので取り入れて良かった。生活にリズムができたこと、赤ちゃんの様子をしっかり観察するようになったこと、寝る練習をしてもらったことで、それまでめちゃくちゃだった生活がすこしずつ整ってきた。このころから、だんだんと子育てが楽しく思えてきた。娘が愛しくて仕方がなかった。私のもとに生まれてきてくれて本当に嬉しいと思った。
 それまでただ「生きて」いるだけだった小さな生き物が、よく見るとちゃんと意思表示をしていて、感情があって、欲求を持っていることに気付き、急に人間らしく思えるようになった。生後40日を過ぎると、それまでの新生児微笑ではない、社会的な笑顔が出てきた。そうしてコミュニケーションが取れるようになってくると、なかなかうまいチームワークで生きていけているんじゃないかという自信が持てるようになってきた。

母になる

 最初は細かった娘がだんだんとムチムチになり、発音できる音が増え、昼間起きていられる時間が伸びてきた。
 私の辛いことも変わってきて、身体的なしんどさよりも、社会的な問題がふくらんできた。密室育児で話し相手がいないことが辛くなってきた。里帰りしなかったこともあり、平日は家に赤ちゃんと二人きり。産んだのがインフルエンザの流行っている時期だったから外出もあまり積極的にできず、大人と会話することが本当になかった。すこしずつ抱っこ紐やベビーカーで外出するようになると、スーパーのレジでほんの一言ことばを交わすだけのことがとても嬉しかった。2ちゃんねるの育児板にもたいへんお世話になりました。
 それから、子育てをするというのはつねに何にも優先して子どもの欲求に対処するということであり、寝ていてもお風呂に入っていても、洗濯物を干していてもペットの爬虫類たちの世話をしていても、娘が泣き出したら駆け付けないといけないということなのである。だから、通勤電車が辛いことも仕事が大変なことも知っているけど、外に出て仕事している夫がうらやましかった。通勤中は何にも邪魔されずにうたた寝したりニュースを読んだりできるし、仕事中は、多少の割り込みがあるにせよ自分の仕事をできる環境が、うらやましいを通り越してうらめしかった。これは4か月経った今でもそう思う。


 そういえば私は昔、当然のように専業主婦になる未来を思い描いていたのだった。結婚して子どもを産んだら仕事を辞め、2人ぐらいの子どもたちを家で育て、小学校なり中学校なりに上がってからパートや仕事を再開するのだと思っていた。私の母がそうだったから、私もそうするのだということに何の疑問も持たなかったし、そうしたかった。今の時代どうこうとか経済的にとかいうことは置いておいて、私にはそんな生活は向いていなかった。いくら娘がかわいいといっても、子どものためだけに自分の人生のうちの何年間かをすっかり捧げるということは、私にはできなさそうだ。外に出て働いて、自分でお金を稼いで、それとは別で、子どもや家族との時間を持ちたいと思う。
 なので今は、認可保育園に申し込んで待機しつつ、無認可保育園の公開保育に行ったりしているところ。
 いつから預けるか、どこに預けるか、私はいつから就活できるのか、どこで、どういう条件で働けるのか、考えるべきことがたくさんあって毎日時間が足りない。今の家に住みつづけるのか引っ越すのか、何年後に次の子を産めるのか、あと何人産むのか……、もう今年で28になるけど、この歳になっても人生はまったく定まっていない。


 たとえば私がいつもどおり一人で家で娘の世話をしながら家事に追われているときに夫が飲み会に行って、一人楽しそうに酔っぱらって連絡も忘れて深夜に帰ってくる姿を見ると、私はとても惨めな気持になった。娘とずっと一緒にいられることに幸せを感じながらも、私はお金を稼いでいなくて生活するにも何するにも夫が稼いできたお金を使わせてもらう立場、自由に飲み歩いたり、そうじゃなくてもちょっと遊んだりするようなお金も時間も自由もない、そんなことばっかり考えて、私には子どもを持つのはまだ早かったんじゃないかと、悩んでも仕方のないことで悩んだ。だからって取り消しなんてできないしできたとしてやろうとも思わないのだけど、これからどうにかもがいであがいてこの不自由さを打開するしかないのだけど。これを「不自由」と言ってしまう母親で申し訳ないとも思うけど、仕方ない、私は家族や子どもにすべてを捧げることで幸せを感じるタイプの人間ではないのだ。そうじゃないやりかたで娘に愛情をそそいで、家族をしっかり家族として構築していきたいと思う。